開催にあたって

この度セラミックアートセンターでは、「ポンのり子土の旅−闇・泥沼・光−」と題し、現在十勝の清水町で「ポン美夜之窯」を開窯されている鈴木のり子さんこと陶芸家ポンのり子さんの作品展を開催いたします。

ポンのり子さんは、やきもののまち愛知県瀬戸市の「美夜之窯」加藤元男氏に師事し、その後メキシコで10年ほど過され、帰国後沖縄県石垣市、北海道夕張市、清水町に窯を開き、各地でまちおこしに関わる制作活動を展開されています。

やきものには色々な種類やかたちのものがありますが、本展は常識的ジャンルにはないスタイルで人間の内面、喜びや悲しみ、恐怖など作家の制作過程でみられる心の形を表現し、本質に迫ろうとするポンのり子さんの世界を紹介するものです。

また、メキシコのインディオの精神世界と作家の心の葛藤から生まれた幻想的な作品と、北海道の風土をイメージした力強い陶板や陶彫、陶壁画などの世界を作家と共に土の旅をお楽しみいただきたいと願うものです。

ポンのり子さんは、当市において平成7年度に「森の音楽会」を開催するにあたり、森の動物たちをイメージした人形を制作いただくなど当センターとの関わりも深く、このたびの企画展の趣意に快く賛同いただきここに開催の運びとなりました。

最後に開催にあたり、美夜之窯・メキシコMOA美術大学をはじめとする関係各位に一方ならぬご協力を賜り厚くお礼申し上げます。

2000年10月

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